エースが抜ければ強くなる?
株式会社DeNAの創業者で、横浜DeNAベイスターズのオーナーを務めている南場智子さんの言葉で、とても興味深いものがあります。
それは、
「大黒柱だから、抜く」
ということです。
一般的にはチーム内に大黒柱になるような人物がいた場合、その大黒柱を他のチームに移動させないものです。それは、その大黒柱が抜けることでチームの戦力が激減してしまうからです。
しかし、南場さんの考えは全く異なっており、あるチーム内に大黒柱となっているような人がいたら、その大黒柱は他のチームに移動させるべきと考えております。
なぜそのように考えているかというと、そのような大黒柱がいると他のメンバーが大黒柱に頼りすぎてしまうからということです。しかし、大黒柱がチームから抜けることで他のメンバーに
「自分が前に出ていかなきゃ駄目なんだ」
という意識が芽生えて、今まで発揮できていなかった力を発揮できるようになり、チーム全体が活性化するという風に考えています。
プロ野球の世界でも似たような現象を見ることがあります。
最近の例で言うと、2016年にリーグ優勝を広島カープですが、前年まで前田健太という球界を代表するエースがいたのですが、海外のチームに移籍をして当初大幅な戦力ダウンが心配されていたのですが、結果的には独走でリーグ優勝するという結果になりました。
これは、
「エースが抜けるとチームが活性化する」
という南場さんの考え方にすごく通じる現象だと思います。